新社会人 知っておきたい敬語の種類!ありがちな間違いとは?
春になると、初めて社会に出て働く「新社会人」がよく話題になります。
それまで目上の人に対し敬語は使ったことはあっても、実社会に出てビジネスの世界で使う敬語は、
シーンによって使い分け、新社会人にとっては難しく思うかもしれません。
新社会人に限らず、敬語は正しくできていなければ、態度で敬意を表していても、相手に不快感を
与えてしまいます。ビジネスパートナーとして信用されませんので、敬語は大変重要になります。
■敬語には種類があります
2007年2月2日、文化庁に設置されている文化審議会に、国語分科会より「敬語の指針」の答申が
提出されました。
それまで敬語は、「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類でしたが、その中の謙譲語と丁寧語が
細かく分かれ5分類となったのが大きな特徴です。
1.尊敬語 例:いらっしゃる、おっしゃる、なさる
相手について、その人側の物や動作や状態などを高めて表現する言い方。
2.謙譲語Ⅰ 例:伺う、申し上げる、差し上げる
話題に登場する人を低めることによって、相手の人を高め、敬意を表す言い方。
3.謙譲語Ⅱ 例:申す、参る、存じる
話題に登場する人を低めることによって、聞き手に敬意を表す言い方。
4.丁寧語Ⅰ 例:です、ます、ございます
話し手の丁寧な気持ちを直接表現する言い方。
5.丁寧語Ⅱ(美化語) 例:お酒、お花、ご近所、ご祝儀
表現の上品さ、美しさの水準を上げるために用います。
■目上の人や先方様に対して、ありがちな敬語の間違い
×ご苦労様です → ○お疲れ様です
×すみません → ○申し訳ございません
×しばらくぶりです → ○ご無沙汰しておりました
×いつもお世話様です → ○いつもお世話になっております
×お分かりいただけましたでしょうか → ○ご理解いただけたでしょうか
×ご一緒します → ○お供させていただきます
×参考になりました → ○勉強になりました
×どうしますか? → ○いかがいたしますか?
■最近はこんなケースも・・・
・会計の時など「一万円からお預かりいたします」と耳にすることがありますが、
「から」は不要で、「一万円をお預かりいたします」というのが正しい言い方です。
・「○○でよろしかったでしょうか」という会話も一般的に使われていますが、
よろしかった、は過去形になるので、正しくは「○○でよろしいでしょうか」になります。
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では最後に、次の会話の中で、アナタは敬語の間違いを何個見つけて正すことができますか?
食品メーカーに勤めた新入社員Aさん、その上司のB部長、取引先の新入社員Cさんの会話です。
Cさん「今日はお約束の試作パッケージをお持ちいたしました。B部長はおられますか?」
Aさん「はい。こちらにお座りお待ちください」
Aさん「部長、C様が参られています」
Aさん、Cさんに「わが社の新商品です。よろしければどうぞお召し上がりください」
B部長「このパッケージの材質は○○でしょうか?△△ではないですよね?」
Cさん「はい、申されたように、○○で作っています」
B部長「では、一度検討の上、こちらから連絡を入れさせていただきます」
Cさん「了解しました。わが社の上司にも申し上げておきます。宜しくお願いいたします」
間違い箇所は・・・
Cさん「B部長はおられますか?」→「「B部長はいらっしゃいますか?」
Aさん「こちらにお座りお待ちください」→「こちらにお掛けになりお待ちください」
Aさん「C様が参られています」→「C様がお見えです」
Aさん、Cさん「わが社」→「弊社」
Aさん「どうぞお召し上がりください」→「どうぞ召し上がってください」
Cさん「申されたように」→「おっしゃいましたように」
Cさん「了解しました。上司にも申し上げておきます。」→「かしこまりました。上司にも申し伝えて
おきます」
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